第34回日本詩吟選手権全国大会レポート

文部科学大臣 賞野口節生さん(神奈川)
日本詩吟協会総裁賞平田清喜さん(福島)
日本詩吟協会会長賞岩田裕美さん(東京)

左から岩田裕美さん、海老澤宏升会長、野口節生さん、
富澤龍吟総裁、平田清喜さん

 第34回、日本詩吟選手権全国決選大会(主催―日本詩吟協会総本部)は東京都墨田区曳舟文化センターホールに於いて、5月14日(日)開催された。

 競吟は全国の予選大会を勝ち抜いた127名によって競われたもので、結果は優勝文部科学大臣賞を昨年3位の野口節生さん(深粋流深粋会) 準優勝日本詩吟協会総裁賞は平田清喜さん(神道流吟詠会) 第3位日本詩吟協会会長賞に岩田裕美さん(宏升流宏升会)がそれぞれ受賞しました。

 審査基準は正しい発声による的確な詩心表現と音楽性を重視、厳正なる審査を経て入賞者を選出した。ここ数年応募者の増加と共に著しくレベルが向上し、34回目となる今回の大会でも大接戦となった。(得点表参照)

 当コンクールでは、吟題自由(俳句、和歌、近体詩、自作絶句)読みも流会派のものとし、更に公平な審査を考慮し一次審査は本数別審査を導入、各本数別上位優秀吟者が最終審査に進出した。

 吟じ易い伴奏曲(協会指定13曲一静・麗・雄・烈・哀・彩・凛・涼剛唐俳・静短・涼短)を自由に選曲。更にハンドマイク使用も認められる。しかし上位入賞をめざすには吟詠の基本をしっかり習得し、更に個性豊かでメリハリのあるスケールの大きな吟詠が望まれます。

 今大会は、新型コロナ感染もようやく落ち着いた中で開催され、参加予定者の欠場が目立った昨年と異なり会場は大いに盛り上がり熱気に包まれました。

 尚、一般成人の部競吟の前に幼少年の部(幼児から小学生まで)と中学・高校の部の競吟が行われた。小さな体でマイクの前に立って一生懸命、天真爛漫に声を張り上げて吟じる姿に思わず胸が熱く感じたのは私だけではないと思います。(大会実行委員長 岡村心蒼)