第33回日本詩吟選手権全国大会レポート

文部科学大臣賞 西岡佐智世さん(大阪)
読売新聞社賞 藤野邦義さん(千葉)
日本詩吟協会総裁賞 野口節生さん(神奈川)

左から野口節生さん、西岡佐智世さん、
藤野邦義さん

第33回、日本詩吟選手権全国決選大会(主催 日本詩吟協会総本部、後援読売新聞社)が東京都江東区文化センターホールに於いて、令和3年6月25日(金)開催された。このコンクールは本来ならば令和2年4月に開催予定でしたがご存知の通り新型コロナ感染拡大により延期を繰り返し漸く開催に到りました。開催当日も東京を含め首都圏においては蔓延防止等重点措置が発令されていた為、マスク着用は当然で入場前の検温、消毒等を含め、受付も三密を避け、ソーシャルディスタンスをとり、更にパネルで仕切り完璧な状態で進められた。舞台では中央に透明のシートの衝立が用意され、マイクにはマイクカバーを装着し吟者一人ずつ交換、スタンドも毎回消毒した。吟者、役員、関係者を含め全員積極的に予防に協力していただいた事深く感謝申し上げます。競吟は全国の予選大会を勝ち抜いた185名によって競われたもので、結果は文部科学大臣賞を西岡佐智世さん(緑崇流吟道緑水吟詠会)読売新聞社賞、藤野邦義さん(邦城流吟詠会)日本詩吟協会総裁賞、野口節生さん(深粋流深粋会)がそれぞれ受 賞した。審査基準は正しい発声による的確 な詩心表現と音楽性を重視、厳正なる審査を経て入賞者を選出した。ここ数年応募者の増加と共に著しくレベルが向上し、33回目となる今回の大会でも大接戦となった。当コンクールでは、吟題自由(俳句、和歌、近体詩、自作絶句)読みも流会派のものとし、更に公平な審査を考慮し一次審査は本数別審査を導入、各本数別上位優秀吟者が最終審査に進出した。吟じ易い伴奏曲(協会指定十三曲 静・麗・雄・烈・哀・彩・凜・涼・剛・唐・俳・静短・涼短)を自由に選曲。上位入賞を目指すには基本をしっかり習得し、更に個性豊かでメリハリのあるスケールの大きな吟唱が望まれます。しかし、今大会は新型コロナ感染拡大の影響を受け、地方からの 参加予定者の欠場が目立ったことが大変残念であった。(大会実行委員長 岡村心蒼)