第36回日本詩吟選手権全国大会レポート

文部科学大臣賞 岩田裕美さん(東京)
日本詩吟協会総裁賞 大河内美沙さん(東京)
日本詩吟協会理事長賞 三浦聡子さん(東京)

左から三浦聡子さん、大河内美沙さん、岩田裕美さん、

第36回、日本詩吟選手権全国決選大会(主催=日本詩吟協会総本部)は東京都墨田区曳舟文化センターホールに於いて、4月29日(祝)開催。審査員には著名な吟詠家と漢詩家「鷲野正明先生」、尺八奏者でお馴染みの岡田純明氏。声楽家ボイストレーナーの堀野温代先生をお迎えした豪華審査員で構成された。

競吟は全国の予選大会を勝ち抜いた125名によって競われたもので、結果は優勝文部科学大臣賞を岩田裕美さん(宏升流宏升会)、準優勝日本詩吟協会総裁賞は大河内美沙さん(関西吟詩文化協会快川吟詠会)、第3位の日本詩吟協会理事長賞に三浦聡子さん(哲泉流日本吟詠協会天翔会)がそれぞれ受賞した。

審査基準は正しい発声による的確な詩心表現と音楽性芸術性を重視、厳正なる審査を経て入賞者を選出。36回目となる今回の大会でも上位3名が3点差にひしめく大接戦となった。(第36回大会成績表参照)、吟題自由(俳句、和歌、新体詩、自作絶句)読みも各会派のものとし、更に公平な審査を考慮し一次審査は本数別審査を導入、各本数別上位優秀吟者が最終審査に進出した。

吟じ易い伴奏曲(協会指定13曲-静・麗・雄・烈・哀・彩・凛・涼・剛・唐・俳・静短・涼短)を自由に選曲。更にハンドマイク使用も認められる。しかし上位入賞をめざすには吟詠の基本をしっかり習得し、更に個性豊かでメリハリのあるスケールの大きな吟唱が望まれます。

今大会も昨年に続き、上位5名入賞が女流吟士となり、上位独占が続いています。次回こそ男性吟士の奮起を熱望します。

尚、一般成人の部競吟の前に幼少年の部(幼年から小学生までと中学高校)の部の競吟が行われましたが、参加者の減少が続いており今回は、全体で5名と少人数でのコンクールとなってしまいました。吟界の将来を担って行く、貴重な宝の幼少年ですので子供たちが魅力を感じてコンクールに応募出来る環境作りを今後運営本部として考えて行きたいと思います。
(大会会長・実行委員長 岡村心蒼)

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